もんでも楽にならない肩こりはどうすればいいの? 臨床歴27年の治療家が解説
こんにちは、御殿場市の鍼灸マッサージ、あおば治療院です
肩こりでお困りの方はとても多く、当院にもたくさんの方がお見えになります
御殿場にも、短時間で首や肩をもんでくれるマッサージ店が何軒もありますが、
もんでも楽にならなかったり、すぐにコリが戻ってしまう方も多くいるようです。
もんでも楽にならない肩コリはどうすればよいのでしょうか?
目次
もんでも楽にならない理由
肩こりには、首や肩だけがつらいタイプの肩こりと、頭痛や目の疲れ、イライラ感などいろいろな症状を伴うタイプの肩こりがあります。
首や肩だけがつらいタイプのコリの多くはもめば楽になりますが、いろいろな症状を伴うタイプは、もんでも楽にならないか、すぐにまたコリが出てきてしまうことがほとんどです。
それは、いろいろな症状を伴うタイプの肩こりは、単に肩の筋肉の緊張や疲労がおきているだけではなく、体質の問題や全身的な体調の変化が肩コリを生じさせているからです。
原因が他にあるので、肩をもんでも解消されないのです。
胃腸虚弱が原因の肩こりの例
例えば、胃腸虚弱で食欲がなく疲れやすく、体が疲れると肩が凝るという方がいます。
この方の肩こりの原因は、肩の筋肉の疲労ではなく、胃腸虚弱で疲れやすいという体質にあります。
ですから肩のマッサージは一時しのぎにしかならず、胃腸虚弱で疲れやすい体質を改善することが肩こり解消のために大切なことになります。
では、どのようにして体質を改善したり、全身の体調を整えたりすればよいのでしょうか?
一番のおすすめは鍼治療
体調を整え、体質を改善するにはいろいろな方法がありますが、一番のおすすめは鍼の治療です。
鍼で肩こりを治療するときには、肩や首だけに鍼をするのではなく、全身に効果の及ぶ手足や背中のツボにも治療を行います。
というよりも、治療の中心は手足や背中のツボであり、肩に鍼をしなくてもコリが楽になることもよくあります。
それは、ツボは経絡(けいらく)という伝導路を通じて内蔵など体の諸器官とつながっているからです。
そのため、手足や背中のツボに鍼をすることで、全身の状態を整えることができるのです。
体質をツボで改善する
例えば、膝小僧の少し下に足三里(あしさんり)というツボがあります。
このツボは目や鼻、咽喉、胃などとつながっており、足三里に鍼をすると下垂していた胃が持ち上がったり、胃の動きが活発になることがレントゲンでも確認されています。
そこで胃腸虚弱で疲れやすいタイプの方には、足三里で胃の働きを活発にするとともに、合谷(ごうこく)や陰陵泉(いんりょうせん)など強壮作用のあるツボにも治療をおこない、疲れやすい体質そのものを改善していきます。
疲れやすい体質が改善されるとコリが出づらくなるので、長年悩んでいた肩こりから完全に解放される方も多くいらっしゃいます。
また、ごはんが美味しく食べられ朝もスッキリ起きられるようになるので、毎日を快調に過ごすことができるようにもなります。
ですから、もんでも楽にならない、あるいはすぐにコリが出てしまう、という方は鍼の治療を考えてみてはいかがでしょうか。
肩こりの原因を明らかにするには
肩コリ以外の症状を伴う場合には、体質や体調に肩コリの原因があることが多いので鍼治療がおすすめである、と書きました。
しかし、体には色々な部分があるので、肩こり以外にもどこかしら辛いところのある方が大半かもしれません。
それらの症状が、肩こりと関係があるかどうかや、
自分の肩こりが、体質や体調に原因があって出ているのかどうかは、ご自分ではなかなかわからないと思います。
あおば治療院では、治療にいらした方の日頃の体調や体質、日々の生活習慣を把握するために、
来院いただいたらまず予診票のご記入をお願いしております。
予診票を記入いただいた上で詳しくお話を伺い、脈診や舌診など東洋医学的な診察を行うことで、肩こりの原因をあきらかにすることができます。
予診票は、A5用紙の両面に多くの質問が並ぶため、多少のお手間をおかけしますが、効果的な治療を行うためにたいへん役に立つものですのでご協力をお願いします。
なお、こちらから予診票をダウンロードしてご記入いただいたうえで来院すると、初診料の半額を割り引かせていただきます
これを教えてもらえると、さらにいい治療ができます
来院時に、ご自身の肩こりについて
コリの出る場所、
どんな感じのつらさなのか、
どんな時にコリが出るのか
などをあなたの言葉で伝えていただくことも、良い治療を行う上で助けになります。
ひと口に肩こりといっても、コリの状態は人それぞれであり、
ご自分の言葉でコリの出る場所や、どんな不快さなどかを表現していただけると
コリの性質を理解するうえで大いに参考になるのです。
そして肩コリの性質と、体質や体調の両方がわかると、一番効果的な治療が可能になるからです。
例えば、朝起きたときにコリが強いという方は血流障害型の肩こりであることが多く、
朝は楽だけれど体が疲れるとコリが強くなる方は、体力不足型の肩こりであることが多いです。
張った感じや詰まった感じのコリが出る方は、筋肉の緊張を緩めることが効果的ですが、
重だるく、疲れた感じのコリが出る方は、筋疲労の回復をはかるほうが効果的です。
コリや痛みといったものは言葉で表現することが難しいものなので、正確に表現しようとしなくても大丈夫です。
ご自分の言葉で「なんとなくこんな感じ」ということを伝えていただければ大丈夫です。
どんな感じのコリかな?
どんな時つらいのかな?
どのあたりが凝るのかな?
というふうに、ご自分のコリを観察して、治療に来たときに伝えていただけるといい治療が提供できると思います。
よろしくお願いします。