厚労省は血圧の基準値を不必要に低く設定しています。それは、薬を飲む人を増やすことで製薬会社や病院が儲かるようにして、役人の天下り先を確保するためです。


そのようにして必要がない人たちまでが薬を飲まされています、という話を前回いたしました。

必要のない人が薬を飲めば体調が悪化することがあります。


ですから、血圧の薬をやめると体調が良くなる人がたくさんいるのです。


めまいやふらつきがなくなり、体のだるさが取れ、集中力ややる気が出て元気になります。

また、頭痛や肩こりが楽になる人もいます。

目次

年齢とともに血圧が上がる理由

なぜ血圧の薬をやめると体調が良くなるのでしょうか?

それは体の隅々まで血液が届くようになるから、特に身体の司令塔である脳に十分な血液が届くようになるからです。

人間は起きあがると、心臓より数十センチも高い場所に脳が位置することになります。

そのため、脳に十分な血液を送るためには、心臓がある程度の圧力をかけて血液を送り出す必要があります。

若いときには血管が柔軟で弾力性があるので、心臓があまり圧をかけなくても脳には十分な血液が届きます。

しかし、年齢とともに血管の壁は硬くなり血管の内側も狭くなります。いわゆる動脈硬化です。

硬く狭くなった血管を通して血液を脳まで十分に送るためには、心臓は若い頃よりも強い力で血液を送り出す必要があります。

このようにして、年齢とともに血圧は少しずつ高くなるのです。

もしも血圧が上がらないなら

もし動脈が硬く狭くなっても血圧が上がらなかったらどうなるでしょうか?

脳に十分な血液が届かなくなり、頭がぼんやりしてきます。集中力や意欲が低下し、うつ病や痴呆症になる人もいるでしょう。

頭や体がふらふらし、転んでケガをする人もいるでしょう。高齢者の場合には大腿骨を骨折して寝たきりになってしまう人もいます。

また、脳は全身の司令塔ですから、脳の血流が不足すると全身の機能が衰えてきます。体がだるくなり、老化も進んでしまいます。

このように脳の血流不足は心身の健康を大きく損なうのです。

そのため、年齢とともに少しずつ血圧をあげることで、体は健康を保っているのです。

年齢とともに血圧が上がるのは、体の調整作用が正常に働いている証拠です。

ただし二次性高血圧といい、ホルモンなどの病気が原因で血圧の調整ができなくなり、ほてりやめまいを伴い200mg/hg以上まで血圧があがる病態もあります。
これらは治療の必要な高血圧です。

しかし、何の症状もなく健康診断で高血圧だといわれただけで、しかも昔の基準であれば問題にならない程度の血圧の上昇(年齢プラス100以内、60歳の人なら160mg/hg)は病気ではないと私は考えます。

脳卒中と血圧の関係

前回の記事で紹介しましたが、薬で血圧を下げると脳梗塞の危険性が高まります。脳の血管の血流が弱くなるために、血管の中が詰まり血栓ができやすくなるのです。

にもかかわらず多くの人が血圧の薬を処方されているのは、血圧を下げることで脳出血が予防できると思われているからです。

血圧が高いと血管は破れやすくなる。だから血圧を下げて脳出血を予防しよう、というわけです。

ところがこの考え方は間違いであることが統計からわかります。

日本では終戦しばらくの期間、脳出血で亡くなる方がたくさんいました。ところが1960年頃を境に減少の一途をたどり、現在は当時の4分の1以下にまで減っています。

これは、薬で血圧を下げたからなのでしょうか?

そうではありません。1978年までは血圧の基準値は、年齢プラス100というものだったので血圧の薬を飲む人は今よりもずっと少なかったのです。

現在と違い、150や160くらいでは血圧の薬など処方されなかったのです。

脳出血が1960年頃を境に少なくなっていったのは、食糧事情がよくなり栄養状態が改善されたためです。

栄養状態がよくなったために、血管が丈夫になり、簡単に破れたりはしなくなったのです。

現代でも脳出血をおこす人はいますが、血圧の低い人でも発症しています。血圧の高低と脳出血の関連は薄いのです。

もしも高血圧と言われたら

現在は職場検診が義務付けられているため、会社勤めをしている人は年に一度は健康診断を受けなければなりません。

その結果、昔であれば正常値である140や150であるにもかかわらず「血圧が高い」と言い渡されてしまう人がたくさんいます。

そのような時どうしたらよいのでしょうか?

体に不調を感じていないのであれば、血圧のことなど忘れて放っておくことをお勧めします。

現在の血圧は、あなたが最高のコンディションを保つために体が調節作用を働かせた結果であり、薬で無理に血圧を下げて体のバランスを崩すような真似をする必要はないからです。

もし、何らかの不調を感じているのであれば、あおば治療院で鍼灸治療を受けて体調を回復させることをお勧めします。

手前味噌なことを書きますが、薬をもらって症状をごまかすより、鍼灸治療で体調を回復させるほうが自然で体に優しい方法です。


しかし「140や150は問題ない」と私に言われても、やはり気になる。できれば血圧を下げたいという方は、軽い運動をお勧めします。

運動することで全身の血流がよくなると、心臓はより少ない圧力で全身に血液を届けることができるようになります。

また、適度な運動はストレスを解消し、自律神経の緊張をやわらげることで血圧を安定させる効果もあります。

運動すると余計な食欲が抑えられ、食べすぎの人の食事量が減少するというデータもあり、肥満が解消されることで血圧が下がる人もいます。

このように運動することは血圧を下げる効果的な方法なのですが、仮に運動しても血圧が下がらなかった場合でも、現在の血圧の基準がそもそも間違っているのですから気にする必要はありません。

運動をすれば健康にプラスになります。それだけで十分なのです。


今日も、最後まで読んでいただいてありがとうございました。