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不安への対処③ 体の感覚に戻る

 

「風邪は万病のもと」という言葉がありますが、生活習慣病や自律神経の不調が病気の中心である現代では、不安こそが万病のもとだと言えます。

不安への対処法を3回にわたり書いてきましたが、心と体の健康にとても大切なことですので復習の意味も兼ねてもう少しお話させていただきます。

危険はなくても不安は生まれる

不安は危険が潜んでいるときに体を緊張状態にして、すぐ行動に移れる体勢を整えるための心の働きです。

不安は、実際に目の前に危険があるときに働けば、私達の身を守ってくれます。
人類が生き残ってこられたのも不安という心の働きがあったからです。
しかし、目の前に危険がないのに不安という感情が働けば、緊張状態が続くことで心も体もクタクタになってしまいます。
これが私達に病気を生み出し喜びや幸せを奪っているのです。
目の前に危険がないのになぜ不安が生まれてくるのでしょうか?

ひとつは、マスコミなど不安を煽ることで利益を得ている人たちが、不安を煽る偏った情報を意識的に流しているからです。
多くの人がコロナを不安に思っているのはそのためです。このような不安をあおるような報道はなるべく見ないことが大切です。
危険がなくても不安が生まれるもうひとつの理由は、私達は無意識に考え事を続ける性質があることと、思考は悪い方へ向かう性質があることです。

不安は考えることで大きくなる

人には無意識に考え事をする性質があることは、ほとんどの人が実感しているのではないでしょうか?
目の前に集中する対象がない時、ただボーッとしていることは意外と難しく、頭の中ではいつの間にか考え事が始まります。
そして無意識の考え事の多くは、先のことを心配したり昔の嫌なことを思い出したりといった悪い方向へ向かうのではないでしょうか?

悪い方へ向かうのは、思考は私達の身を守るために発達した道具だからです。

そのため、悪い方の可能性、自分にとって困ることになる可能性が頭に浮かびやすいのです。
例えば暗い道を歩いている時に後ろから足音が聞こえてきたら「強盗かもしれない」など悪い考えが頭に浮かびます。「素敵な異性かもしれない」などとは考えません。それでは身を守れないからです(笑)

このような思考の性質があるので、不安なことについて考え続けていると不安はどんどん大きくなります。

体の感覚に戻る

このように思考のなかで膨らんだ不安は、現実に基づかない取り越し苦労の不安ですから、無駄な考え事から離れることが大切です。

取り越し苦労の不安であることに気づき、考え続けて不安にエネルギーを与えることをやめるのです。

その際大切なことは、良い方に考えるとか、別のことを考えるのではなく、体を動かしたり体の感覚を感じるという方法で無駄な思考から離れることです。

考えることそのものが不安を大きくする行為ですから、思考から体へと意識を移すのです。

体を動かすときは、掃除や洗車など家事をするのもよいですが、ウォーキングのような一定のリズムで行える運動をするとさらに効果があります。
また、以前おすすめした草花や木などの自然を眺めたり触れたりすることや、会話など他の人と接することもおすすめです。

お風呂に入る、よく噛み味わいながら食事をする、手のひらで体をさする、足の裏が床に着いている感覚を感じる、耳を澄ませ周囲の音を聞いてみる、お茶やコーヒーの香りや味をよく味わう、など視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚の五感を働かせてみるのです。

五感で感じ取れることは、全ていまこの場に現実に存在するものです。
現実に存在するものにしっかり意識を向けることで、現実には存在しない「取り越し苦労」という頭の中の世界から離れるのです。

歩くことや、人や自然と触れ合うことの健康効果については前々回紹介しましたが、五感をしっかり働かせることは自律神経のうちの「腹側迷走神経」というリラックスや落ち着きをもたらす神経の働きを良くすることが知られています。

歩くこと、人や自然と触れ合うこと、五感を働かせて体の感覚を感じることは心や体の健康維持にとても良い効果がありますので、不安なときに限らず普段から意識してやってみることをおすすめします。

不安の中身をはっきりさせる

このようにして不安が渦巻く考え事の世界から、五感で感じ取れる現実の世界に意識が戻ってきても、なお繰り返し現れる不安に対しては、紙に書き出すという方法で不安の中身をはっきりさせる必要があります。
私達は漠然とした不安を感じているときが最も苦しいからです。

コロナを例に取れば、コロナが不安だという漠然とした状態ではなく、コロナの何が不安なのか、そしてその不安なことがもし起きたとしたらどうなってしまいそうな気がするのか、と不安の中身を紙に書き出すことで漠然としていたものをはっきりさせていきます。

不安の中身がはっきりすると、対処法が浮かんできたり、そこまで心配する必要がないことに気づいたりすることがあります。
あるいは、実際にそうなっても自分はなんとかできる、と思えるようになり自信が湧いてくることもあります。

書き出しても不安の中身がはっきりしないときや、書き出して見ていくのが怖い時、はっきりしてもなお不安が強い時は理セラピーが有効です。その場合はご相談くださいね

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