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不安への対処① 不安は現代病

不安が命を奪っている

精神科のお医者さんによると、うつ症状を訴えて診察に来る方が今年はとても多いそうです。いわゆる「コロナうつ」ですね。
昨年に比べ今年は自殺者が40%も増えているそうですが、これもコロナによるうつ病の増加と関係が深いようです。

以前も書きましたが、厚労省はPCR検査の陽性者が亡くなった場合、他の病気が死因であってもコロナの死者として発表しています。
実際のコロナの死者は発表よりかなり少ないことを考えると、新型コロナウイルスよりもコロナうつのほうがはるかに多くの人の命を奪っていることになります。

うつ病はいくつかの原因の組み合わせで発症しますが、一番大きな原因は不安です。
前回の記事では、テレビなどのマスコミが意識的に不安を煽っていること、不安は心や体の健康を損なうのでなるべくそのような番組を見ないほうが良いことをお伝えしました。
今回は、すでに抱いている不安にどのように対処したらよいかということをお話します。
コロナに限らずすべての不安に当てはまることですので、ぜひお読みください。

不安を持たない人々

うつ病の患者さんは世界的に増え続けているのですが、かなりの地域差もあり先進国など社会が近代化した地域ほど多いそうです。
 しかし興味深いことに、うつ病の発症がほぼゼロという社会があります。
それはアフリカなどにわずかに残る狩猟採集民の社会です。ちなみに狩猟採集民の社会では自殺者もゼロだそうです。

狩猟採集民は、近代社会に暮らす人々より遥かに不安が少ないのです。
では、狩猟採集民の社会は近代化した社会と何が違うのでしょうか?

研究者は4つの違いを挙げています。

  1. 体をよく動かす、特によく歩くこと
  2. 自然のなかで生きていること
  3. 人間関係が良好であること
  4. 未来という時間の概念がないこと

 

1〜3について言えば、狩猟採集民はジャングルなど自然の中を1日平均4時間も歩き回って食物を探したり狩りをします。
そして、数十名程度の部族で暮らすのですべての人が顔見知りで、近代社会に暮らす我々のように知らない人に接する機会などは、ほぼありません。
また、取れた獲物はすべて平等に分けるルールがあり部族内での貧富の差もありません。

近代化した社会のような豊かさはありませんが、自然のなかで体をよく動かし、気心のしれた仲間と暮らす、このような生活は心配や不安がとても少ないのでしょう。

近代化した社会に暮らす我々にとっても、歩く・自然にふれる・良好な人間関係を持つという3つは心の健康を保つ上でとても効果があることが研究でわかっています。

例えば、ウォーキングを習慣にしている人はストレスホルモンの値が低いことや、家族や友人と良好な人間関係を持つ人の平均余命は、そうでない人よりもかなり長いことなどがわかっています。
また、森林などの自然の中にいるときや、観葉植物を眺めるだけでもセロトニンという精神安定のホルモンが分泌されることもわかっています。

自然に触れることや歩くことは誰にでもすぐにはじめられるのではないでしょうか。
近くの公園まで散歩に行くだけでも良いのです。

良好な人間関係は、ちょっとしたことから始めると良いと思います。
知っている人を見たら挨拶をする、人からの親切にお礼を言う、ちょっとした親切を人にする、など簡単なことで健康によい効果があります。
人に感謝したときも、感謝されたときもセロトニンやオキシトシンなどの幸福感を感じるホルモンが脳で分泌されるからです。

コロナうつは、コロナに対する不安や経済的な不安が直接の原因ですが、自粛やテレワークなどにより自宅に閉じこもった結果、体を動かす機会や自然に触れる機会、人に接する機会が減ったことも原因の一つです。
どうか皆さん、外に出て体を動かし、人や自然と触れあってくださいね。

「未来」が不安を作る

1〜3で挙げた歩く、自然に触れる、良好な人間関係に関してはわかりやすく、すぐに実践できることですが、4の「未来という時間の概念」については少し説明が必要です。

私たちは皆、時間は過去からいま現在、そして未来へと流れるものだと思っています。
ところが狩猟採集民には未来という時間の考え方そのものがないというのです。
もちろん未来という言葉もありません。
というのは、未来という考えは人類が農業を始めた時に発明されたものだからです。
狩猟採集の生活では、食物を探したり眼の前の獲物を狩るのは常に「いま」です。
春のうちに秋の計画を立てたり来年の計画を立てるということはありません。「いま」以外の時間の必要性がないのです。

しかし農業をするとそうはいきません。
収穫の時期を考え種まきの日を決めたり、気候や天候を観察して次の季節に備えるということが必要になります。そのために生まれてきたのが未来という時間の考え方です。
そして未来という時間が生まれると、未来は常に不確定ですから必然的に不安が生まれます。
こうなるかもしれない、ああなるかもしれないと考え、どうしたらいいんだろうかと考えます。
未来という時間の考え方は、不安を生むと共にたくさんの考え事も私たちに生んでいるのです。

そして、不安は考えることでさらに大きくなります。

不安なことについて考えていると、不安がどんどん大きくなるという経験はみなさんもしたことがあるのではないでしょうか?
私たちは考えることで不安を解決しようとしますが、実際には不安そのものが未来を考えることで生まれてきたものであり、そして考え続けることで不安はさらに大きくなるのですね。

狩猟採集という生き方は食料の確保も不安定で、生活は私達よりも大変です。
しかし、常に「いま」という目の前の時間のみに集中し、先のことをあれこれと考え巡らしたりはしません。
その結果私達よりもはるかに不安の少ない、精神的に健康な状態で生活しているのです。

しかし近代社会に暮らす私たちは、いまさら狩猟採集の生活に戻ることは出来ません。
すでに未来という時間を発明し、不安と共にいきている私たちはどうすればよいのでしょうか?

長くなったので、そのことについては次回書かせていただきます。少しお待ち下さいね。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。

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